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[MOVIE][10] トワイライト―初恋― |
この映画、キモい。
この一言で締めたいくらい気持ち悪い映画だ。コレ。 ちなみに公式サイトはコチラ。 吸血鬼・エドワードと、人間・ベラの究極の純愛映画だそうです。 どうかしてる。
ともかく、なんと言ったらいいんだろうか。 演出はチンケだし、中身はすっからかん。 冗談としか思えないシーンの数々に、上映中笑いを堪えるのに必死。 とりあえず、日本にはコバルト文庫と言う、低学年女子向け出版レーベルがありましてですね。 「トワイライト」シリーズなんか、コバルトじゃ使い古されすぎて笑っちゃうようなネタなんです。 コレと言って特徴のない女子が、イケメンにモテまくるってw 藤本ひとみが、海外に活動の幅を広げたのかと思いましたよ。 日本のそういう、ライトノベルとかマンガとかアニメとかって、ほんと偉大だな。
とりあえず覚えてる演出の突込みどころをまとめました。
[01]絶対汚臭彼女 エドワードとベラがはじめて出会うシーンにそれは起こる。 転向先の教室に入っていくベラ。扇風機の前を通り、彼女の髪がふわりと舞ったその瞬間。 「うぐっ!!!」と慌てて口を手で押さえるエドワード。 ベラは慌てて自分の髪の臭いを嗅ぐのだった。 「え、私、臭い…?」とでも言いたげに。 ……なんで初っ端から笑かそうとするんですか。 本当は彼女からえもいわれぬ「芳香」が立ち上がっているんだろうことは、常識的に考えて判るんですけど、演出おかしいだろうよw でも本気で面白かったので、このシーンには100点差し上げる。
[02] スーパー・早回し・ボーイ エドワードは吸血鬼なので、人の数十倍も早く動ける。 それを表現するのに、ビデオの早回し的演出は如何なものか。 それは昨今、コメディ映画や、バラエティ番組でよく使われる手法なので、もれなく「ジョーク」だと判断しますがよろしいか。 現にうっかり噴き出してしまった私がいる。 A地点からB地点に高速移動したことを表現するのに、AからBへの移動をずっと見せる必要はないと思うのだが、なに? 昨今の若い子は、そんな演出意図も読めないと思われてんの?
[03] 続スーパー・早回し・ボーイ エドワードは吸血鬼なので、人には不可能な動きも出来る。 木々の間を飛び移り、高く跳躍することも可能なのだ。 ……だからって、ベラをおんぶし、四つんばいになってサルのように移動するのは如何なものか。 それカッコいいのか? 正直、「だ」と「さ」と「い」が点滅したけど、いいのかそれで?
[04] 恋はダイヤモンドハリケーン エドワードは吸血鬼なので、太陽の光の下に出ると、肌がダイヤモンドのように輝きだすのだ。 ……いや、だからその、ラメを塗りたくってしまったかのような、安っぽい演出をどうにかしようよ。 どんだけ低予算映画だ。
[05] 王子様は中二病 エドワードはベラへのリビドーを必死に抑えて付き合っているが、しかし、時折リビドーが爆発しかけ、必死になって押さえ込む。 わざわざ「自制心が限界だ」とベラにアピールまでするおまけつき。 ……えーと、邪気眼って知ってますか? > 中学の頃カッコいいと思って > 怪我もして無いのに腕に包帯巻いて、突然腕を押さえて > 「っぐわ!・・・くそ!・・・また暴れだしやがった・・・」とか言いながら息をを荒げて > 「奴等がまた近づいて来たみたいだな・・・」なんて言ってた > クラスメイトに「何してんの?」と聞かれると > 「っふ・・・・邪気眼(自分で作った設定で俺の持ってる第三の目)を持たぬ物にはわからんだろう・・・」 > と言いながら人気の無いところに消えていく > テスト中、静まり返った教室の中で「うっ・・・こんな時にまで・・・しつこい奴等だ」 > と言って教室飛び出した時のこと思い返すと死にたくなる (邪気眼まとめページ「特異点の少年」より抜粋) ↑エドワードはコレですよね。 かわいそうに。100年生きててまだ中二病とは。頭の成長も17歳で止まったんだろうか。
[06] さらに王子様はストーカー 信じられないほどの敏捷性を持つ吸血鬼エドワードは、夜中にベラの部屋に忍び込むのもお茶の子さいさいだ。 「君の寝顔って、魅力的だ」 ……気持ち悪い。
[07] 王子様は自意識過剰 エドワードは、ベラの血を渇望していることを自覚しているので、ベラを守るために、ベラが自分に近づかないよう仕向けます。 「僕に近づくな」「僕だってこんな風に避けたくないんだ」 ……そういうことを、わざわざベラのところにやってきてアピールするところが、やっぱり本気で中二病だと思うんだ。
[08] 本当に気持ち悪い ベラは「永遠に一緒にいたい」とか「二度と離れたくない」とかのたまいます。 挙句の果てには、「永遠に一緒にいるために、私を吸血鬼にして」とか言いだします。 エドワードが(ここは唯一エドワードがまともなことを言うシーンですが)「僕の傍で生きるだけじゃダメか」と諭すと、「わかった」と納得したフリをするのですが。 この後のモノローグが強烈だ。
「私は永遠の夢を諦めない」
……本当に気持ち悪いです。勘弁してください。
「永遠に一緒にいたい」「二度と離れたくない」「永遠に一緒にいたい」「二度と離れたくない」 って、ベラは他の男子からもアプローチされるほど一応モテる子なのに、この反応は現実的じゃない気がするな。 まぁ、初恋と銘打たれてるから仕方ないのかもしれないけどさ。 この恋が「永遠」とか……どんだけ子供なんだよ。 いや、むしろこの人を逃したら、二度と恋が出来ないという危機感に襲われてるアラフォー女子か、もしくは今の彼氏を逃したら次いつ彼氏ができるか判らないキモオタ系腐女子じゃないんだから、落ち着けと。 大体永遠に一緒にいて、耐えられるのかどうか判んないじゃない。 家族でさえ一緒にいて息が詰まることがあるのに、中二病のストーカーで自意識過剰な王子なんか、自分が大人になったら鼻について仕方ないと思うんだけど。
大体この映画、この手の映画にしては上映時間が長いくせに、大半をエドワードとベラがくっつくまでに費やしてて、ほんっっっっっっっとにくだらない。 『ドラゴンボール エボリューション』を10回見た方がまだマシだと思う。 この小説、もしくは映画を素晴らしいと思ってしまった方には、世の中にはもっとデキのいい小説や映画がありますと泣きながら訴えたい気分でいっぱいです。
「ゲイ映画ベスト50?」さんのところの「トワイライト」の記事が、本当に頷けるので、一部抜粋。 ↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓ レベルの低い本なのは分かってるけど、それでも本を読む習慣を付けるためには、こういう本も必要だって言ってる人も居るらしいですけど、それはどうでしょう?
ジャンクフードばっか食べてても、永遠に味覚が発達しないように、ゴミみたいな話ばっかり読んでても、次にもっと良い本を読もう、とは思わないかと…。
後は心理学者の方が、こういうロマンスノベルを若いうちに読むと、それが後々まで影響するって書いてらっしゃいました。
つまり、こういうのを夢中になって読む女の子には、
「本当の恋は絶対的なもので、運命の相手とするセックスはいつだって燃えるように激しく、そうでないとしたら、それは相手が運命の人じゃないからだ。」
っていう勘違いが生まれて、生まれるだけじゃなく定着してしまう、っていうんですね。
相手の男にも「完全な愛」を求めて、もちろん他の女の子に気を惹かれるなんて絶対ありえないし、自分だけしか世界に存在しないと思ってくれなくちゃ、これまた運命の相手じゃないからだ、ってなっちゃう。 ↑↑↑↑↑↑↑↑↑↑
この映画で一番まともで不憫だったのは、ベラの父ちゃんでした。 FC2 Blog Ranking
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