fc2ブログ
Bruce Willis's blues
ブルース・ウィリスや他ハリウッド俳優、カルチャトーレをウォッチするBlogです。


プロフィール

ipooh

Author:ipooh
イタリアとユアン・マクレガー、そしてブルース・ウィリスとバカ映画をこよなく愛しています。
コメント、TBは承認制に設定しております。ご迷惑お掛けしますがあらかじめご了承ください。



最近の記事



最近のコメント



最近のトラックバック



月別アーカイブ



カテゴリー



ブロとも申請フォーム

この人とブロともになる



ブログ内検索



RSSフィード



リンク

このブログをリンクに追加する



[MOVIE] 君の涙 ドナウに流れ―ハンガリー1956
公式サイト


【追記】
サントラ、オフィシャルサイトで視聴できた。
"Hungarian Theme"泣けてくる。



予告編を見たときから、これは好きだろうなぁと思っていた映画。歴史物好きなんですよね。
あと、ちょっとイヴァーン・フェニエーが軽くギャスパー・ウリエル入ってるのが気になっていたんですが、そんな映画じゃなかった。



「○空」なんか見てる場合じゃないぞ、日本人。



この映画の作りが、まず最初に成功するのが、ウォトカー! なソ連に対する嫌悪感というのを、冒頭で刷り込まされることです。
荘厳なオープニングテーマ(サントラかなりよかったんでCD欲しいんですけど。どこかで手に入らないかなぁ)をバックにしばらく見せられる水球に最初は戸惑うんですよ。
というのも、ハンガリーのユニフォーム☆バスローブが(いや、ほんとそうなんだってば!)赤いんですよ。
なんかもう、私は反射的に赤を見た瞬間に「ウォトカ! か、シナティ!」と思ってしまうので、最初、混乱しました。

試合会場はソ連の旗一色に染められ、まさに四面楚歌の状況。(フジテレビが放送する、バレーボールの試合を想像していただければ、そのまんまです)
審判は完全にソ連贔屓。しかも、それに抗議をすると国に帰って政府に怒られるというおまけつき。
もうやってらんねーよ。チクショー。という、ソ連支配のハンガリー人の気持ちがよく判るオープニングです。
(つーか、この時点で私は、水球チームにラッセル・クロウがいるぞ! と思って、可笑しくて仕方なかった)



さて、タイトルにもあるように、舞台は1956年。6月28日にポーランドでは反ソ暴動が起きていたが、ソ連支配下のハンガリーではこの情報は正しく伝わらずにいた。
しかし、当時のハンガリーは経済政策が失敗し生活水準が低く、また言論も統制されていたために不満も多かった。そこにソ連で「スターリン批判」が起き、ハンガリーの学生たちを立ち上がらせる切っ掛けになる。
ハンガリー動乱についてはコチラ



戦争を起こそうと思う者は、みんな、こういう映画を見ればいいと思いました。
ちょっとね、話は変わりますけど、ふと東野圭吾著『手紙』を思い出したんです。(映画は見てませんヨ☆)
この小説に有名なセリフがあります。一部抜粋しようと思います。(ネットで探しました; ありがとうございます)

> 「差別はね、当然なんだよ」平野社長は静かにいった。
> 直貴は目を見張った。差別をしてはいないという意味のことをいわれると思ったからだ。
>「当然…ですか」
>「当然だよ」社長はいった。「大抵の人間は、犯罪からは遠いところに身を置いておきたいものだ。犯罪者、特に強盗殺人などという凶悪犯罪を犯した人間とは、間接的にせよ関わり合いたくないものだ。ちょっとした関係から、おかしなことに巻き込まれないとも限らないからね。犯罪者やそれに近い人間を排除するというのは、しごくまっとうな行為なんだ。自己防衛本能とでもいえばいいかな」


これでね。どこで読んだのか忘れてしまったんだけど、犯罪を報道するのは抑止なんだって解説があるんですよ。(このセリフの続きだったかなぁ。ちょっと見当たらないので判りません。ごめんなさい)
犯人はこの人です。と報道される。無関係の家族にまで被害が及ぶ。でも、犯罪を犯すというのは、それだけのリスクを負うことなんだ。という話。これの是非はともかくとしてです。
人の生活、命、人生、そして運命を、暴力で奪った行為をした者に対しては、こういう『罰』って必要だと思ったんですよ。
ナチスしかり、ソ連しかり(まぁ、かの国はロシアになってからもチェチェンとなんかやってるわけですが。。。)、アメリカしかり、悲しいかな旧日本しかり。



劇中の中で武力解除を訴える人々が無残に死んでいきます。
だとしても。それが現実だとしても、如何なる立場に立っていたとしても、武力で相手を脅すなんて行為はすべきじゃないと、思ってしまうんですよね。
それが「正義」だとしても、どうしてもね。
国のトップに立つ人々は、民衆が武力に訴えずに済む解決方法を必死で考えるべきだし、武力解除を必死で訴えるべきだったと思ってしまう。
「わー、武装しないと国が危ないよー」なんて国のトップが煽るような国は、国の内部が危機に瀕している状態なんだと思いますよ。昔からの常套手段ですよね。
まぁ、劇中じゃ「はーい、武装を解かないと殺しちゃうぞー☆」って言ってるんですけどね。



ともかくとしてよかった。そんなに予算かけてないと思うんだけど、市内の戦闘シーンもよく撮れてました。
私は、予告編であるような、恰幅のいいにこやかなおじさんって見てるのが好きなので、彼が突然の発砲で死んでしまうシーンなんか悲しくて仕方なかった。
主人公とヒロインもね。彼らの結末も、ひどく現実的でした。
この結末の選択がやっぱり、この映画に深みと真実味を持たせてるなぁと思います。
あと、未だかつて、こんなに水球に熱くなったことがあったろうか。
(まぁ、流血事件に関しては、日本人の好きなスポ根展開ではなかったんで、拍子抜けするかもしれませんが)
あぁ、敢えて言うなら政治の話が全くなかったのが残念でした。ソビエト政府とハンガリー側、また世界中からあれこれいろんな圧力があったはずなのに。



あ。サービスカットでは、主人公の美しいであろう(なんで仮定なんだ)肉体を堪能してください。
そしてラッセル・クロウが出るたびに喝采と、ハンガリーにものくそ負けてるItalyに拍手を送ってください。



つーか、サントラ売ってくれー!;
FC2 Blog Ranking
スポンサーサイト